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「絵解き」「字解き」。 [コピーライティング]

広告表現で、やってはいけないとされているのが
「絵解き」「字解き」というやつ。
「絵解き」は、ビジュアルでメッセージされていることを、
キャッチフレーズで書いてしまうということ。
「字解き」は、キャッチフレーズで書かれていることを
ビジュアルで表現してしまうということ。
要するに、このふたつは同じ意味、
どちらに視点を置いているかの違いです。
カンタンに言えば、赤ちゃんが笑ってるビジュアルに、
「赤ちゃんの笑顔を〜」みたいなキャッチはいけないということです。

コピーライターとデザイナーが、
別々にアイデアを考えて、すり合せをする。その時に、
そのまま合体させると、「絵解き」「字解き」になってしまう。
そんな場合に、どちらを変える方がいいかを考えて、
コピーまたはビジュアルを
調整する必要があるというわけです。

「絵解き」「字解き」は好ましくない、という意見には
賛成なんですが、ただ、すべてがそうとは限らないと思います。
コピーが、一人歩きする場合もあるからです。
ノンビジュアルでPOPに使用される場合もあるし、
ラジオという媒体もある。そして、テレビ、ラジオによって
耳に残すということを考えれば、
フレーズによっては、あえて「絵解き」でも
いいのではないかと思います。ケースバイケースですね。

まあでも、
時には、ビジュアル先行で仕事が進む場合があります。
そんな時、メッセージ性のあるビジュアルをデザイナー側から
出されると、コピーでそのままなぞるのはつまらない、
なんかおもしろいことしてやろう、と考えるのが
コピーライターのサガです。
ある流通のバーゲンの仕事で、デザイナーが
次のようなビジュアルを考えました。
指を口元に近づけて、「シーッ」のポーズ。
お題はバーゲンですし、ノンコピーでいいんじゃないかと思いました。


RRRE.jpg




う〜ん、どうしようと、
いろいろ考えたんですが、
内緒にしたいバーゲン。な〜んて、
ビジュアルをなぞるようなコピーしか浮かびませんでした。

でも、そんなコピーだったら、付けないほうがいい。

で、結局つけたキャッチフレーズが
「バーゲンで買ったんでしょ?」
ビジュアルを落ちにして、入り口をつくることにしました。

でも、本当は、もっと実感のあるコピーにしたかった。
バーゲンで買ったことを、内緒にするのは東京人。
大阪は、安く買ったことを自慢する土地柄ですから、
違いますよね。正しいのは、「どこで買ったか教えてよ」
みたいなコピー。でも、ローカル色の強い表現は、
なかなかOKが出ない、ということで提案したコピーです。


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コメント 2

mb101bold

おおっ、懐かしいですね。
これ、絵が先だったんですね。
はじめて知りました。
by mb101bold (2008-06-12 15:09) 

BRUCE06

懐かしいね。どういうキャッチを
つけるか、かなり考えたよ。笑
by BRUCE06 (2008-06-16 19:03) 

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